米粉のケーキ?どうせ不味いんでしょ。
― そんなふうに思っていた時期が、私にもありました ―
はじめに:なぜ米粉ケーキは「まずい」と思われがちなのか?
「米粉のケーキって、パサパサでボソボソしてるし…やっぱり小麦粉の方が美味しいよね?」
そんな声を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?私は去年、10名のお客さまに協力いただき、お客さまアンケートを取らせて頂いたのですが、「米粉のお菓子はボソボソしている」というのが、ほとんど全員のお悩みでした。そして実は私も、最初に米粉のケーキを食べたときは「うーん、これはちょっと…」と思ってしまったひとりで、小麦アレルギーになった時、友達から「米粉でケーキを作ったら?」と提案された時は、「米粉のケーキなんて、絶対いや!」と頑なに拒否した一人です。
でもこれ、米粉が悪いわけではなかったんです。その後、コロナ渦で小麦粉が品切れだった時に「仕方なく」米粉を使い始めたことをきっかけに、米粉でケーキを作り始めたのですが、そこで分かったことは、
問題は米粉ではなく、“作り方”と“米粉の特徴を知らずに作ってしまう”こと、にありました。
この記事では、
- 米粉ケーキがボソボソする理由
- どうすればしっとり美味しく作れるのか
を米粉のスイーツ専門店、YOKO BAKESがわかりやすくご紹介します!
米粉のケーキが「ボソボソ」になる3つの原因
1. 小麦粉にある「グルテン」が、米粉にはない
小麦粉にはグルテンという成分があり、ケーキに弾力とまとまりを与えてくれます。小麦粉のグルテンは、水分と混ぜて捏ねることで形成されます。まず横同士が繋がり、さらにパンなどの成型過程では、折りこみなどを繰り返すことで、縦のつながりも形成されるので、オーブンに入れて高熱にさらされた時、ガスが爆発する際に一気に膨らむんです(窯伸び、と呼ばれます)。
一方、米粉にはグルテンがないため、パンの成型の時のような、横と縦の繋がりが出来ません。水分や油分とうまくつながらず、焼成後、食べたときにポロポロ、ボソボソした食感になってしまいがちです。

2. 水分保持が難しい(ここが誤解されがち!)
「米粉って水をよく吸う」と思っていませんか?
実はその通りで、混ぜているときにはよく水分を吸収します。どれくらい水分を吸収するかは、米粉の粒子の大きさにもよりますが、粒子が大きいほど、よく水分を吸収します。
でも!大事なのはここから。
“焼いている間に水分を保つ力”が、米粉にはあまりないんです。
つまり、
- 混ぜるとき → よく水を吸う(吸水性〇)
- 焼いてから → 水分が抜けやすい(保持力×)
そのため、しっとり感がなくパサパサ=ボソボソになってしまうんです。
「水を吸う」と「水分を保つ」は、実はまったく別の力、ということです。
ご飯も同じ現象が起きている!
ちなみに、炊きたてのご飯も時間が経つと固くなったり、ポロポロになったりしますよね?炊飯器の淵に付いたご飯粒なんか、すぐカピカピになってて….おしゃもじを水につけてないと、おしゃもじに残ったご飯粒もすぐ乾燥たり。(我が家ではよくあること)
これは、でんぷん質が水分を保持できなくなってしまう「老化現象」が起きているからです。
米粉も、もちろん同じ“お米”からできているので、
ケーキも冷めてくると、水分が抜けて乾燥しやすくなる=ボソボソしやすいんですね。
これを踏まえると、米粉はしっかり吸水させてあげる、そして焼成後はしっかり保湿してあげる、ということが「米粉だけどしっとりケーキ」のポイントになってきます。

3. 油・砂糖・卵の配合が不十分
「米粉=ヘルシーにしたい!」という思いから、
油・砂糖・卵を減らしてしまう人が多いのですが、実はこれが落とし穴だったりもします。もちろん、アレルギーの観点から除去する必要がある食材は除去せざるを得ないのですが、米粉は味があっさりしていて小麦のような「奥深さ」がない分、バターなどで風味を加える、卵でコクを出す、など、ちょっと「リッチな」材料を足してあげることが、美味しい米粉のケーキ作りのコツ。
例えば乳製品アレルギーでバターを使用できない場合でも、「こめ油」と「ココナッツオイル」だったら、より風味やコクのあるココナッツオイルを選ぶ、など、米粉のお菓子作りでは、「ちょっとリッチな」材料を“しっかり入れてあげる”ことが成功のカギになります。

ボソボソしない米粉ケーキにする6つの対策
1. 米粉専用レシピを使う
「小麦粉の代わりに米粉を入れればいいでしょ」が通用するレシピもありますが、大体のレシピでは、性質がまったく違うので、水分量や焼き時間も変わってきます。
米粉初心者の方は、“米粉レシピ専用”のレシピを使うのが断然オススメです。
2. 油や砂糖、卵の力を借りる
パサつきを防ぐには、油分や糖分の力がとても大事!
減らしすぎると、生地のつながりもコクも失われてしまいます。

3. 製菓用の細かい米粉を選ぶ
「上新粉」や「天ぷら粉」ではなく、“製菓用”と表記された粒子の細かい米粉を使いましょう。
仕上がりのきめ細かさがまるで違います。
4. 豆乳やヨーグルトでしっとり感UP
牛乳だけでなく、豆乳・ヨーグルトなどの保湿力のある素材を使うことで、
焼き上がりがしっとりして、口どけもなめらかになります。

5. ベーキングパウダーや泡立ての工夫も忘れずに
グルテンがない分、膨らみや軽さを助けるための工夫も大切です。
泡立てた卵白(メレンゲ)やベーキングパウダーの力を借りて、ふわっとした食感を目指しましょう。
6. 保湿を意識した保管を
先ほどのご飯でも述べたように、お米は放っておくと乾燥しやすい性質を持っています。
炊いたご飯は密閉して保存するのと同じで、米粉のケーキも保湿を意識して、蓋つきの容器に入れたり、サランラップで包んで保存するなどして、乾燥してボソボソするのを防ぎましょう。
おわりに:米粉=まずい、はもう終わり!
確かに、米粉ケーキは小麦のケーキよりも作り方に工夫が必要です。
でも、正しく扱えば、軽くてお腹にやさしく、グルテンフリーでしっとり美味しいケーキに仕上がります。
「米粉のケーキ?どうせ不味いんでしょ」と思っていたあなたも、
ぜひもう一度チャレンジしてみてくださいね!
そして、
「それでもやっぱり味が気になる…」「本当にしっとりしてるの?」という方は、
当店YOKO BAKESの**看板商品「しっとりふわっ♪口福キャロットケーキ」**をぜひ一度お試しください。
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「米粉っておいしいんだ!」
そして、「食べた後も、こんなに身体が軽いんだ!」
そんな驚きと感動を、あなたにもぜひ味わっていただけたら嬉しいです。
Happy baking everyone!
Yokoより